AVICII『Stories』Dolby Atmos®

最高級音質試聴会に行ってきました!

イベントレポート

Writer:Triangle


 Aviciiのセカンドアルバム「Stories」がリリースされて早7年。今もなお色褪せない名盤となっているが、そんな中、AVICII 日本公式 (@_avicii_jp) はDolby社とタッグを組んだDolby Atmos®での最高級音質試聴会を都内で開催するという発表を行った。

参考:https://twitter.com/_avicii_jp/status/1623979203996839936?s=20

■Dolby Atmos®とは?

 Dolby Atmos®とはDolby社が開発した空間オーディオテクノロジーを指しており、従来のサラウンドサウンドに加えてさらにレイヤーを追加することで、エンターテイメントにおいてプレミアムな多次元サウンドが体験できる次世代の音響技術である。

参考:https://www.dolby.com/ja/technologies/dolby-atmos/




 幸運にもこの最高級音質試聴会に当選した筆者は早速招待されたDolby Japan本社に訪れた。今回のイベントでは「Stories」の収録曲全16曲を次世代の音響技術Dolby Atmosで視聴する、といったものであった。


 感想としては、Dolby Atmosはこれまでのステレオサウンドとは全く異なった表現方法である事が分かった。

 ボーカルとベースラインを中心にシンセやピアノが、まるでそこにステージがあるかのように鮮明にパン振りされていた。

 またImpactやSweepといったエフェクトサウンドが後頭部でなっており、ステレオでは限界のあった「音のキャンバス」が格段に広がったイメージを持った。

 ボーカルにはリバーブ(エコー)やディレイと呼ばれる空間系のエフェクトが入っているのだが、Dolby Atmoでようやく空間の「距離感」が掴めた気がした。これはボーカルと対角線上に空間系エフェクトを置くことによりPre-Delayタイムを変更することで音の距離を演出することができる為である。

 ステレオサウンドでは、どうしても「面」でのサウンド構成となる為、より立体的なミキシングが行える点では私自身クリエイターとしての創作意欲が更に掻き立てられた。



■Aviciiの音楽はヨーロッパ音楽史の縮図

 個人的にAviciiのプロダクションはTimによる表現方法の探求の結果であり、ヨーロッパの音楽史の縮図のようなものだと思う。2013年にリリースされたファーストアルバム「True」で確立された「Avicii」サウンドは、やがて次第に音の厚みを増し、2014年にリリースされた「The Days / The Nights」を筆頭に、多数の音が混ざり合う心地よさ・旋律的な音の重なりが特徴的な「Stories」はかつてのバロック音楽と通ずるところがあると筆者は感じている。

 今回、Avicii作品の中でも一番音数の多い「Stories」に焦点を当て、Dolby Atmos®の最新技術を導入したのは、サウンドに強いこだわりを持っていたTimの意志を最大限尊重した、良いアップデートであったと筆者は思う。


 “すべての曲には伝えたいストーリーがある”


Timの伝えたいストーリーに思いを馳せながら今後もAviciiの作品を聴き続けたいと思う。


なお、Avicii「Stories」はDolby Atmosで配信が開始されている。ぜひ対応機器を通して次世代の空間オーディオテクノロジーを体感して頂きたい。


▼アルバム『Stories』Dolby Atmos

 https://umj.lnk.to/Avicii_Stories

■Avicii

 https://www.universal-music.co.jp/avicii/

 https://twitter.com/_avicii_jp



■Triangle

 https://www.instagram.com/_.trianglemusic._/

 https://twitter.com/_TriangleMusic_